パルス療法 - ステロイドパルス療法

パルス療法とは、一定の期間薬を投与し、また一定の期間薬を投与するのを休むことを繰り返す療法です。薬の投与期間と休薬期間に周期性をもたせることからパルス療法と呼ばれます。

このように周期性のある治療法は、みんなパルス療法と呼んでも差し支えないと思われますが、一般的には、ステロイド剤を短期間集中投与するステロイドパルス療法や、爪水虫などの治療にもちいられるパルス療法のことを指すようです。

ちなみにストロイドというのは、副腎皮質で作られる副腎皮質ホルモンのなかの糖質コルチロイドという成分を化学合成したもので、炎症を抑える効果と、免疫を制御する効果があることで知られます。

このステロイド剤を、短期間に集中的に投与することで、治りにくい病気を治療しようという試みが、ステロイドパルス療法です。ステロイドパルス療法には副作用という一面もありますが、危険な状態からの緊急脱出をはかるという重要な目的があります。

一方、爪水虫の治療でいうパルス療法は、イトラコナゾールなどの薬を1週間服用し、3週間の休薬期間をおくというサイクルを3回続ける方法が一般的です。

パルス療法で使われる薬は、爪や角層に届きやすく、また薬を飲み終わったあとも、爪の中で効果が持続するという特徴を持っていることから、治りにくい爪水虫の治療に適しているようです。
また休薬期間のあるパルス療法の場合、副作用も少なく、服薬期間も短くて済むという利点がります。