ステロイド剤とは

ステロイド剤とは、別名、副腎皮質ホルモンとも呼ばれ、さまざまな病気の治療に用いられる薬です。副腎という臓器の外側の部分を副腎皮質といい、そこで作られるホルモンが副腎皮質ホルモンです。ステロイド剤は、この副腎皮質ホルモンのなかの糖質コルチロイドという成分を化学合成したものです。


ステロイド剤には、大きく2つの作用があります。
ひとつは、 「 炎症を抑える作用 」
もうひとつは、 「 免疫を制御する作用 」 です。


このステロイド剤の効果に着目して、さまざまな塗り薬や飲み薬が開発されています。
ステロイド剤を使用することによって、病気による炎症を抑えることができますが、一方で、ざまざまな副作用を起こす可能性もあります。


このことからステロイド剤は、諸刃の剣となる薬だともいわれますが、たいへん消炎効果の高い薬であることに違いはありません。ですから、むやみにステロイドの使用は危険だ、と決め付けるのもよくありませんし、ステロイド剤の持つ治療効果と副作用をきちんと理解して、病気の症状をコントロールする、バランスを考えて使用するという姿勢が大切なようです。


ステロイドを短期間に集中的に投与するステロイドパルス療法や、アトピー性皮膚炎などへの利用が有名です。